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~身体について~

このページでは、身体に対する当院の考えを紹介しています。

マニアックであったり雑学的な部分もあるかと思いますが、興味のある方はご覧ください。
また、同業者の方や身体に関わるお仕事をされている方で、ご興味を持たれた方がいらっしゃれば 意見交換等も是非やらせていただきたいと考えております。
本ホームページの『お問い合わせ』からご連絡ください。

背骨と中枢神経

中枢神経(脳と脊髄)は背骨の中で守られています

中枢神経(脳と脊髄)は 頭蓋骨~尾骨の中にある「髄膜(硬膜)」という膜に包まれながら活動しています

 

​内部では

脳脊髄液が循環

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脊髄

頭蓋骨

仙骨・尾骨

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髄膜(硬膜)の中では

脳脊髄液が循環することで

神経に 新鮮な酸素や栄養が 供給されています。

頭蓋骨と背骨の中では

勾玉のような形をした

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中枢神経(脳と脊髄神経)が

生命活動を維持しているのです。

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背骨

一般的に背骨と呼ばれている骨は 専門的には

『脊柱(せきちゅう)』、『脊椎(せきつい)』と呼ばれています。

背骨は 

① 首:7個の頸椎

(頸椎1番~7番)

② 背中:12個の胸椎

(胸椎1番~12番)

③ 腰:5個の腰椎

(腰椎1番~5番)

④ 仙骨:骨盤の中心

(5個の仙椎で1つの仙骨)

⑤ 尾骨:尻尾

(3~6個の骨が結合)

と、計26個の椎骨が連結しています。

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頸 椎

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胸 椎

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腰 椎

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仙 骨

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尾 骨

というのが 現在の解剖学での教科書的・試験解答的な記述となります

その一方で 脊椎の数には癒合等による個人差というものがあり
腰椎に限っても20%程度の方が5つではありません。

仙椎1番が他の仙椎と癒合せず腰椎化している(腰椎は6個):15%程度
​腰椎5番が仙骨と癒合している(腰椎は4個):5%程度

また、仙骨と尾骨のように「どの骨を1つ」とカウントするかという視点・考え方も多様であってよいのではないでしょうか?

レオナルド・ダ・ヴィンチが遺した
『解剖手稿A』では
 頸椎7個、胸椎12個、腰椎5個に加え
 仙骨は5個、尾骨は2個。
​よって背骨の数は31個。

と、非常に美しく正確なイラストとともに
記されています。

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これは レオナルド・ダ・ヴィンチが間違えていたのではなく、
人体をどう観て どう理解しているのか?という、いわば「人体観の違い」でしかありません。

「解剖学的に正しい」記載かどうかは さほど重要ではないともいえます

当院の場合 仙骨は5個と捉えたほうが、技法的に馴染みます

個人個人の不定愁訴に徒手で向き合う 現場の施療家としては
個々の数といった テスト対策的な浅薄な暗記ではなく、
全体の構造と機能を理解しておくほうが遥かに有益です。

背骨の役割

脊柱(背骨)とは

身体を重力から支えるため、骨を積み重ねて作られた柱である。

骨と骨の間にはクッションの役割をする椎間板(繊維軟骨)がある。

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椎間板

背骨の役割に対する標準的な説明はこんな感じかと思います。

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こういったイメージでしょうか?

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重たそう・・・

骨格図だけで考えると、このように

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『背骨は積み木のブロックを積み上げていくような構造で体を支えている』

という身体観になるのかもしれませんが

当院では 背骨を そうとは理解しておりません。

背骨の役割とは

動作の支点です。

背骨は椎間板(軟骨)や靭帯といった軟部組織の中に浮かぶ小島のような存在です。

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「骨と骨の間に椎間板がある」のではなく

「椎間板と椎間板の間に骨がある」のです。

背骨の本体は椎間板

発生史的にも
椎間板(軟骨)や靭帯といった「膜
(ファシア)」的な組織が先であり、その中で結晶化したカルシウムを付着させた組織が骨になった
と見るべきでしょう。

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この骨に靱帯や筋肉が付着することで

動作の支点になります。

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背骨は

しなやかに体を動かすための器官

柱ではなく

なのです。

では、我々の体重を支えているモノは何か?というと・・・ 

全身で支えています。

靱帯や筋肉、筋膜の張力が 負担を全体に分散させているのです。

生物の体の構造は 

土台や柱で支えられる建築物的構造より

張力のバランスで自立するテンセグリティ構造として考えるほうが、より自然で理に適う。

と当院は考えております

テンセグリティ構造

テンセグリティ(tensegrity)とは、「Tension(張力)」と「Integrity(統合)」の造語。

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一般的な構造物とは異なり

圧縮材(写真は木の部分)が互いに接続されておらず、

張力材(写真はゴムひも)とのバランスによって成立する。

弾力性を持ち、一部に力が加わった際は「たわむ」ことで衝撃を緩和させることができる。

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​この構造では、重力から解放されているように 見える形態を作ることも可能です。

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背骨(脊椎)の歪み

整体やカイロプラクティックには

「骨の歪みを整える」というイメージを持っている方も多いかと思います。

誤解を招きやすい表現ですが、整体やカイロプラクティックは「個々の骨の変形」を対象にしたモノではありません。

「骨の歪み」を正確に表現すると

関節が なんらかの後天的な理由で、

動けなくなってしまった(拘束が起きた)状態

になります。

「関節の拘束」

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背骨の関節には 本来

下のテンセグリティの動画のように

あらゆる方角からの圧力に対して、許容範囲内では 『たわみ』そして『復元する』柔らかさがあります。

しかしながら、 心因性のものも含めた 

なんらかのストレスで、関節に拘束が起こるとこのような柔軟性が失われ 

以下のような問題が生じてきます

・筋肉の緊張
・体内循環の停滞
・背骨の中の中枢神経の伝達不良
​・自然治癒力の停滞、低下

背骨の歪み(関節の拘束)は 前後 左右 上下 等、様々な方向性で複合的かつ百人百様な形態で発生します。

カイロプラクティック諸派で それを表現する文言も当然あります

例:後方変位、側方変位

しかしながら、それは あくまでも記号的・記録的なモノであり、
実相として それが今 どの程度の強度の変位なのか?、他の変位との重なり具合は?等は表現しきれません

記録・文言はデジタル
症状・状態はアナログ
と言え、相性が悪いのです。

さらに
「頭蓋骨」の頁でも触れた

『全身的な律動』

という非常に微細な運動が 背骨にもあ

矯正に反映させることで
脊髄神経の伝達を より効果的に整えることが可能になります

歪みの「いま」の状態をどれだけ観じ診れるか?
が施術者に問われ
​それに対応するのが『精密骨格矯正』です

背骨(脊椎)の矯正

「矯正」とは

関節の拘束を解放する』ことです。

「矯正」の効果

関節の拘束を解放する(背骨を矯正する)ことによる 最も分かりやすい効果は、

「可動域の向上」かもしれませんが、これは あくまでも二次的な効果にすぎません。

矯正による最大の効果は

・中枢神経(脳と脊髄)の疲労を解放

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・自律神経のバランスを整える

といった「神経伝達系の改善」です。

神経伝達が整うことで 期待される効果

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慢性的な肩こりや腰痛、不眠等、体調全般の改善

自然治癒力、免疫力の向上

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パフォーマンス向上

集中力、回復力が上がることにより、仕事や勉強、トレーニング等の生産性,成果の向上

​(ご注意)

骨格矯正の『音』は目的ではありません。

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骨格を矯正する際、手技によっては クラック音(いわゆるポキポキ)がする場合がありますが・・・

これは関節内に溜まっていた空気が抜ける音です。

矯正の目的は、関節の拘束を解放することであり、音の有無と 施術の効果は関係ありません。

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